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2007
03.31

封印されし記憶 一章-記憶-

Category: SS
「・・・・・もうこんな時間か」

時計を見れば既に深夜2時。少しばかり遅くなってしまった。

「そろそろ寝るかね・・・」

布団に潜ろうとした時ガチャリと扉が開いた。

「・・・・・・お父様」

「セリスか?どうしたこんな時間に」

「・・・今日はお父様と一緒に寝てもいですか」

「震えてる娘を見て断るほど私は冷酷ではないので」

脅える様に震える身体を抱えるようにして現れた娘をほうっておける訳が無い。
今すぐに抱きしめてやりたい。
・・・と思ったが恥ずかしいのでそれは言わないでおこう。

そう告げるとモソモソと布団に潜り込んで来た。

その体は小刻みに震えていて。

「・・・またあの夢か?」

「・・・・・・・・・・」

最近見なくなったかと思えばやはりそう簡単に忘れさせてはくれないらしい。

「・・・どんなに同じ夢を見てもあの人のことは思い出せません」

「顔も、名前も、姿も」

「覚えているのは私を助けようとする声とナイフが振り下ろされる瞬間だけ」

あの日・・・5年前のあの日。

忘れたくても忘れる事など出来ないだろう。

私も・・・セリスも。

「お父様は・・・私の傍からいなくなりませんよね・・・?」

語りかける瞳は酷く儚く脆いもの。

「ああ・・・だからもう眠りなさい」

「ん・・・・・」

そう言うと安心したのか眠りについた。
その娘の頭を優しく撫でてやる。

「・・・5年前、か」

あの日もこんな静かな夜だった。
だからこそ思い出してしまう。

-あの惨劇の夜を-

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「・・・これはひょっとするとアレ・・・ですか?」

時刻は既に深夜の2時近く。
何時もなら仲間と馬鹿騒ぎ疲れで眠りこけてる筈。
なのに・・・なのに・・・。

「14歳にもなって迷子デスカ」

大見得きって自分ひとりで帰るなんて言ったのがマズかった。
迷子になりました~何て助けを求めるのはあまりにも恥ずかしい。

「ココハドコデスカ」

見た事も無い森の中。
月の光も届かない深淵の静寂。
右も左もわからない。

「・・・もう少し歩いてみますかね」
「イザとなればメールすりゃいんだし・・・」

しかし・・・あの人のことだ、今頃今か今かと自分からの連絡を待ち侘びているだろう。

「あはは、やっぱイル君迷子になったね♪」

想像するだけであの人の幻聴が聞こえてくる。
あの人に笑われるのは良い。
だが・・・もし借りでも作ろう物なら・・・・・。

「・・・・・・絶対連絡しない」
「・・・・・・絶対一人で帰る!」

自分の事をマスコット代わりに「可愛がる」あの人のネタにはされたくない。
そう思って先を急ぐがやはり道は開けないわけで。

「どうしたもんですかね・・・」

ため息をつきながら天を仰ぐ。
其処にはうっすらと輝く月の光。

「綺麗だな・・・」

本来なら「恐怖の存在」である筈の闇と静寂。
でも今は月明かりと静かな夜風のおかげで不思議なくらいに穏やかな気持ちになれた。

あの声を聞くまでは。


「いやああああああああ!!!!!!」

「だれか・・・だれかあああああ!!!!」

「!!」

静寂の森に響いた悲鳴と「何か」を切り裂く音。
その「声と音は」さほど遠くない。

・・・こんな所に人が?
そんな事言ってる場合じゃないか・・・!

腰に提げた剣を抜き声と音のした方へと向かう。
自分でも判るほど心拍数が上がっていた。

「落ち着け・・・落ち着け!」
「実戦は何度もやってるだろ・・・・・!」

本当なら逃げたい。自分の実力なんてたかが知れてるから。
でもあの声を聞いて逃げ出すなんて出来る訳が無い。

「無事でいてくれよ・・・」

その思いは適うことは無かった。

視界には座り込んで涙を流し脅える少女とナイフを持ちながら歩み寄る男が2人。
傍にはおびただしい血を流し倒れ微動だにしない女性が一人。

「あんた達・・・そこで何をやっている!?」

聞かなくても判ること。
それでも、怒鳴らないわけには行かない。

「あん?何だぁボウズ・・・。俺達の邪魔するのかぁ?」

「見られたからには仕方ねぇ・・・お前にも死んでもらうか」

一人は如何にも「ゴロツキです」と言うような奴。
もう一人は「人殺ししてます」と宣言しているような奴。

しかし・・・大した実力ではない。

「悪いけど・・・あんた等に渡す命は無いんでね・・・!」

意識を集中させ手元に炎をイメージする。
下級魔法だがその威力を馬鹿にしてはならない。

「テクニック・・・!?テメェ、ハンターズか!!」
「ヤバイッすよ・・・!仲間でも呼ばれたら・・・!!」

あ、そうか。あの人達を呼べば良かったか。
・・・でも助けを求めるほどの敵じゃあない。

「ちっ・・・!覚えてやがれ!!」

如何にもチンピラらしい捨て台詞を残して退散していく。

「・・・とりあえず、写真は本部に後らせてもらうから」

これで朝・・・早ければ数時間もすればあっという間に拘束されるだろう。
ハンターズは信用第一なのでこういう事は素早い。
・・・それよりも今は。

「・・・お母様・・・?」

ユサユサと動かない女性を揺する。

「・・・・・・・・・・・・」

見れば判る。もう助かる命ではないと。
それでも少女は揺する手を止めない。
少女の手が触れるたび赤い液体が少女を汚す。

「・・・・・・あ」

少女の手を止めさせ。意識をもう一度手元に集中させ女性へ向ける。
ニューマン程では無いが回復の法は心得がある。

しかし、傷がいえることは無い。
これで癒せるのは命が絶えるほどではない傷だけ。

ハンターである自分がこんな傷を癒すのは到底無理な話だ。
だけど・・・だけど。

「お母様・・・お母様ぁ・・・」

涙を流して綺麗な顔をグチャグチャにして女性を見つめる少女を見て
無理だからと諦めたくは無かった。

でも・・・無理なものは無理だった。
だから・・・言った。まだ息がある今のうちに。

「・・・俺に、何か出来ることはありますか?」

「え・・・?」

何を言ってるのか判らない。
そんな顔で私を見つめる少女。

「少しでも・・・安心して旅立てる様に・・・出来る限りのことはします」

「・・・・!!!!」

その顔が悲しみから絶望へと変わる。
それでも言葉を止めるわけにはいかない。

「何か・・・ありますか?」

その問い女性がかすかに顔を上げた。
血まみれの顔で懇願するように口を開く。

「どうか・・・どうかこの娘を・・・セリスをお願いします」
「私は十分に生きました・・・でもこの娘はまだ幼い・・・」

「だから・・・どうかこの娘を幸せにしてやってください・・・」
「ずっと・・・傍にいてあげて・・・守ってやってください・・・」

自分は14歳。腕も未熟だ。だからこんなか弱い女の娘を守る力なんて無い。
でも言ってしまった以上聞いてあげない訳にはいかない。

「判りました。この娘は俺が必ず守り抜きます。だから・・・。」
「だから安心してお眠りください」

同情かもしれない。安請け合いかもしれない。
でも、約束したからには絶対に守る・・・。そう誓った。

「・・・・・いや・・・いや・・・」

壊れた機械のように首を横にふり続ける少女・・・セリス。
涙を流し続けるセリスを母親が抱きしめる。

「ごめんね・・・セリス・・・。私はもう貴方と一緒にはいられないの・・・」
「でも、これからはこの方が貴方の傍にいてくれるわ・・・。だから安心して・・・?」

「お母様ぁ・・・おかあさまぁ・・・」

共に涙を流し続ける二人にかけられる言葉など、無い。

「幸せに生きてね・・・?わたしの・・・可愛いセリ・・・ス」

最後の言葉は掻き消えるほど小さいもので。
ゆっくりと・・・女性の体が少女から離れる。

「・・・・・お母様?」

ユサユサ

「おかあ・・・さま・・・」

ユサユサ

何度揺すっても、何度声をかけても2度と反応は無い。

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・いや」
「いや・・・・いやぁ・・・・」


「いやああああああああああああああああああ!!!!!!!」


俺はこの声を忘れることは出来ないだろう。

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・・・はい!と言う訳で以前からお話していたセリスとの出会い話のSSで御座いますw
何だか最初から重苦しいお話ですみませんです。
文章が変なのも下手と言う事でご了承下さい(マテ

一応設定としましてはセリスが元々PSOと言うオンラインゲームで作ったキャラなんです。
だから微妙にSS中にPSO用語が出てきますのでw
テクニックは魔法、ニューマンは人種ハンターは職業です。
まあ、そんなに専門用語は出さない予定なので大丈夫かとw
あと何か私が美化されてるのは私もPSOのキャラとして出ているからです。
つーかあれくらい出来ないと話が成り立たないですし・・・(笑
SSでは私はこういうキャラということを覚えておいていただけると幸いです。

残りはあと1話か2話の予定。つまんないかも知れませんがお付き合い下さいw(ぇ

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コメント
正直ツボですわ。ダーク専なんで(爆

なかなか見入ってしまいましたよ!文才あるねぇ……
見習うべき所がありますわ……謙遜なしでw


欲しい……ウチに欲しい(マテ
dot 2007.03.31 04:55 | 編集
見知らぬ森の中を頑なに一人で帰ろうとする当時のイルイルにツンデレの素養を感じました(ぇ)

ということで、SSのアップお疲れ様♪
当然ながら、続きが気になるところですね~。
果たして、セリスちゃんがあっさりとイルイルをお父様として受け入れられたのか、それとも何かドラマが待っているのかと、妄想が膨らむばかりw

そんな中、個人的に今回の最大の注目は・・・・・





セリスちゃんのお母様の設定画の有無!!www(核爆)
ユウdot 2007.04.01 00:40 | 編集
>かえさん

次はダークじゃないかもw(ぇ

私なんかまだまで・・・見習われると困っちゃいます~(汗

>欲しい……ウチに欲しい(マテ

スカウト!?w
お給料高いなら是非に♪(マテ

>ユウユウ

ツンデレ違うww

続きは近いうちにアップするです。
セリスの事はお楽しみにw

あー・・・セリスのお母様は姿を考えた事が無いのでw(マテ
イルdot 2007.04.01 16:09 | 編集
以前は「自分のSSなんて恥ずかしい」的なコトを仰ってましたが…
ついつい、読み入ってしまいましたよ^^
情景がありありと浮かぶ程の文章力、すごいですね~♪

とりあえず次回も超期待!w
初月りとdot 2007.04.02 18:07 | 編集
>初月さん

楽しんでいただけたようで何よりです。
文章力はまだまだですよ~。くどい所も多いですし。

次回作は期待しないで気長にお待ちください(マテ
イルdot 2007.04.03 23:18 | 編集
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